お祭りサイトをリニューアルした時の話
私、事業の一部で昔から地元の「お祭り事務局」という、少しぼんやりした役割の仕事もしています。
皆様もお住まいの地域で、夏祭りや商店会のお祭りイベントを目にしたことがあると思います。その多くは、地元の商工会や商店会などが軸となり、実行されています。実際には複数の団体が混合して運営していることも珍しくありません。私自身も以前は
「この祭りは〇〇市がやっているのかな?」「あ、商工会がやっているんだ」そのくらいの認識でした。
けれど実際に関わってみると、少し様子が違います。祭りは、商店会や地域団体、企業、ボランティアの方々など、さまざまな人たちが力を合わせて実現しています。それはもう大変な――もとい、とても励み甲斐のあるプロジェクトです。
「地域の人に楽しい祭りを届けたい」
そんな想いを持った人たちが集まり、一時的に形づくられるその構図は、私には小さな社会システムのように見えています。
リニューアルに合わせて、私なりの想いを盛り込みます。
ウェブサイトは、お祭り主催者にとっては「団体の顔」。
楽しみに待つ人にとっては「情報の発信基地」。
参加してくれる方にとっては「必要情報の掲示板」。
同じ一つのサイトでも、立場によって**存在価値(ポジション)**がまったく違います。ただHPとして情報を発信しているだけでは一般の方には届きにくく、かといってSNSだけに頼ると、必要な情報を探している参加者の方が見落としてしまうこともあります。
そして何より、祭りを実現するために活動している実行委員のみんなの想いは、なかなか表に見えてきません。
事務局を引き継いでからサイトを見たとき、正直に言えば「持ってはいるけど、あまり有効に使われていないな」という印象でした。
そんな中でリニューアルのタイミングがやってきました。
それならいっそ、これまで目についていた「困ったこと」をまとめて解決してしまおう、と考えました。完成した今では、事務局の仕事の4割ほどをAPI連携で半自動化しています。私はログインして内容を確認し、問題なければ公開ボタンを押すだけです。
……もっとも、その「確認」が一番大変だったりするのですが。
ただ、これは偶然できたわけではありません。
事務局として、特に大きな仕組みもなく、体当たりで3年間ぶつかり続けてきたからこそ、「どこを自動化すれば楽になるのか」がはっきり見えたのだと思っています。事務局の作業が減れば、その分の時間を
- 来場される方への情報発信
- 出演者や出店者のフォロー
- 地域の方とのコミュニケーション
といった、本来大事な部分に使えるようになります。これぞ自動化の功、といったところでしょうか。地域のお祭りにしては、なかなか良い仕組みになったんじゃないかと、少しだけ自負しています。
リニューアル前に考えた「想い」
まず思っていたのが、まあ結構あります。
- 出演者情報などが少ない。
- 出店店舗さん決定が8月なので9月に間に合わない。
- タイムテーブルの掲示がパンフレット待ち。
- 掲載する一般協賛者様の情報(社名やお名前)が、通帳から読み解くしか仕組みがなく、正確じゃない。
- コンテンツを掲載する枠はあるが、ユーザーからすると見え辛い。
- 見えやすいようにするとバナーを貼るだけになり作業が複雑になる。
- アクセスPV数は年間10万以上なので中堅サイトだけど、アクセスがあるのはお祭り前後のみ(そりゃそうだ)。
- ↑これがあるから、重要なお知らせをHPで出してもあまり相手にされない。
- お問い合わせが体系化してなくて必ず私に電話がかかってくるが、私も仕事をしているので出れないことも多く、公式電話番号の転送先なので折り返してもお出にならないケースも多々。その後すれ違い。
- 団体の姿が見え辛い(せっかく頑張ってるのに!!)
こんな感じにたくさんあります(笑。
各問題はどうやって解決しようかな?という考察
問題を一つずつ見ていくとバラバラに見えるのですが、整理してみるといくつかのパターンに分かれました。
そこで一度、困りごとと原因を整理してみました。
| 困りごとNo | 見えていた問題点 | 問題の出所 |
|---|---|---|
| ① |
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| ② |
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| ③ |
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|
| ④ |
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祭りの情報サイトなので、興味のある時期(お祭り開催時期) のみのアクセスになるのは当然だけど、わりと重要な解決 必須のタスク。 情報公開をHPのみで、発信内容も事務的な発信のみである |
| ⑤ |
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実はこれがいちばんの困りごと。メールで祭りのことを聞く方 は非常に少なく、お電話が基本ですが、私一人の会社で 作業中や打ち合わせ中は出られないこともたくさんあります。 また転送先なので「知らない番号からかかってきた!」って |
問題点を洗い出したら、解決方法を構築します。
| 困りごとNo | 問題の解決方法 | 自動化?人間? |
|---|---|---|
| ① |
|
入力は人力(ユーザー)ですが、反映・保管は 完全自動化に。 LINEを利用することで、屋号の管理や出店品目、 |
| ② |
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協賛者情報は手動公開。余計な情報や、非掲載を 望む方もいるので手入力に留めてある。 将来的にAPI連携で下書きまで保管も可能かと 思うが、現時点では不要と判断。 |
| ③ |
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開催概要は基本発信時期が決まっているので、 事前に予約投稿と、基本的な記事を作成しておいて、 必要箇所の修正を担当者とPDFベースでやり取りし、 期日までに修正を行う。 ブログにも発信情報のカテゴライズと発信企画を 合わせて計画的・継続的に情報を発信。 |
| ④ | 年間通して閲覧をするきっかけになる企画はお祭り サイトでは難しいところがあるが、近所のお祭りの 初回や、地元商店会のお祭り情報の掲載、参加型 企画など、積極的閲覧者が増える企画を、祭り情報 とは別カテゴリで行うことで、立ち寄る機会を 増やす。また、地域の祭り情報のハブ的存在となる ことで、情報を取得できるサイトである地位を確立する。 |
年度開始時に市役所・自治体等とに依頼を打診し、 掲載の許可を取る。 ほとんど人力だけど、続けていけば自動化も 可能になる企画構造。 参加型は簡単なことから始める必要があるが。 |
| ⑤ |
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半自動・半人力の範囲。 ここは永久にこのパワーバランスが変わることが ないが、全人力よりはだいぶ作業エネルギーが 減るので、すっごく助かると思う。 |
このような形で、問題点の抽出と解決の仮説を立てました。
このタイミングでは私のAI相談役の乃木さんがバッチリ協力してくれました!
主に調べ物や仕組みの検証などを手伝ってもらいながら、少しずつ形にしていきました。
デザインは事前に決めていたので、いざ機能の実装です!
機能の実装はとても地道な作業。。。カタカタ、ターンッ!とは行かない、ちょっとずつちょっとずつの作業です。
私はこのタイミングからしばらくAPI(サービスとサービスとかを繋ぐ役割)、ここでは「自動化君」とでも呼びましょうか、を作り続けるだけになります。特に今回は、表には見せない情報や、公開までは保存する情報など、集める情報にはひとクセふたクセあります。
ちなみに自動化君の仕事はとてもシンプルで、「人が入力した情報を、必要な場所へ自動で運ぶこと」です。
ただし一度簡単に理解すると話が速い。
「①誰かがフォームに入力」→自動化君→「②クラウドのどこかに保存」→「③担当者が確認できる一覧になってる」
「①誰かがフォームに入力」→自動化君→「②クラウドのどこかに保存」→自動化君→「③サイトCMSに必要情報が登録されている」
「①年度で区切れる情報の共通となるマスターをサイト内に登録」→自動化君→「②名前の一部を入力するだけでマスターから情報を取得して反映」
基本的にはこの三つを叶えるだけで、サイト側の自動化はOK!(細かいプログラム上の変更等はあるけどね)
その前に公式LINEをちゃんとしちゃおう
公式LINEにはたくさんの縛り(ルールがあるから)基本的にはルールに従います。
もっとこれもやりたい!という要望が出ても「ここから先は有料ですよ?」と言われることもあるので、ウェブの自動化の前に「LINEでできることはLINEに頼るけど、それ以外は全部自動化の方に持っていっちゃえ」という背景です。全部自作である必要はなく、むしろLINEという現在の日本における共通のインフラを可能な限り使わない手はないですしね。
LINE側の設定では、主に想定されるお友達登録者のグループ分けを設計しました。複数のグループに分類を分けることで、発信する情報を「これは屋台に申し込まれた方に送ろう」とか「全体に発信したい」などにも対応できるようになります。
また、特定キーワードに対して自動で返信も可能なので、選択肢による回答(フローチャートみたいなものです)で、最終的に渡す情報から逆算で設問を2問くらいに設計していけば、「はい」「いいえ」のように回答していくことで自動で質問に回答することができるわけです。
ここまで、説明が長くなってしまいましたが、今回はここまで🙇
次回は実際にAPI「自動化くん」を組み込んで行った時のお話をお送りいたします。それでは〜。


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